セドナのワイルド・ライフ

アリゾナに生息している狼の一種、コヨーテです。
私の家の周りにも結構いて、先日、夜中、
ものすごくけたたましく、何頭もの群れの遠吠えが
すぐ裏から聞こえていました。

翌朝、カラスが群がっているので、見てみたら、
多分、鹿じゃないかなあ・・・肋骨が突き出した死骸が・・・

こちらでは、猫や犬がいなくなると飼い主は必死です。
なにしろ、食物連鎖の一部になってしまいますから。
私の友人は、猫、3匹、コヨーテのディナーになってしまいました。
でもね、すごいなあ、と思ったのは、彼女、インド人なんですね。
言うことが違う。
「まあ、仕方がない。それはその猫のカルマだから」
ええ?そういうものですか?とびっくりしましたが、
命の循環への概念は、宗教、地域によって違うと思います。

同じ仏教でも、野菜などがあまり取れないチベットの仏教では、
肉を食べますしね。(僧侶が食することで、自分と一体化させ、その動物の霊を成仏させるのだと、つい先日伺いました)
日本では、野菜が豊富ですから、禅のように精進料理が発達したのでしょうしね。

宗教の真髄の教えは、普遍的なものがあっても、
その儀式や習慣などは、その宗教が発達した地域の自然と
密につながっているのだと思います。

自分が暮らす周辺の自然とのつながりが薄れてしまったために、
やたら、他の国で発達した思想や宗教の習慣を
自分の住んでいる地域に照らし合わせもせず、
そのまま、取りいれてしまうのは、ちょっと不自然な気もします。

ネイティブ・インディアンの長老、とか、メディスンマンとか
チベットの僧侶やダライラマの教えなど、
確かに素晴らしいけれど、日本の外に住んでいると
かえって、日本の神道の教えや日本の文化の素晴らしさを
忘れてはならないと感じます。

日本にいるからこそ、味わえる素晴らしい自然を
どうか、大切にしてほしい。

日本とは、全く違う、赤い岩山と厳しい自然の中にいると
特にそう感じます。

それからね、セドナをハイクしていると、つくづく、
ここら辺に住んでいた原住部族は
大変だったろうなあ、と思います。

ちょっと日本の皆さんには、想像しにくいかもしれませんが・・・
私の家の周りでは、ゴミを荒らすのは、ハブリナというイノシシだし、
(夜に外に行くと、たまに10頭以上、たむろしている!)
私の父は、池にわざわざカリフォルニアから取り寄せた鯉を
20匹放したのですが、翌朝見ると、1匹もいない!
一晩で全部、アライグマに食べられてしまった!

くさいなあ、と思うとスカンクがいるし、
バサッバサッっと大きな羽の音がしたので外に出てみると、
タカが野鳩をつかんで、去って行っり・・・
うさぎやリスくんも家によく遊びにきます。
(なんでリスだけ君づけなんだ?)

友達の家のプールには、マウンテン・ライオン とか、
ボブ・キャット という山猫も水を飲みに来るって。

写真のコヨーテは、おそらくカップルなんではないかと。

ここにいると、人間の方がお邪魔させていただいている、
という感じがします。

この星は、決して人間が中心なのではない、ということを
謙虚に想い出させていただけます。

あなた達の棲みかを占領して、すみません・・・
私達を許してね。そんな気になります。

母なる大地に、感謝します。

ありがとうございます。